花だより

雨や大風

小唄解説~木村菊太郎著より~

雨や大風が吹くのに 傘(からかさ)がさせますかいな
雨や大風が吹くのに 傘がさせますかいな
はい骨が折れまする

幕末から明治初年にかけて江戸に流行した。
「世の中おもしろ節」に
風の吹く日にゃ 傘はさせぬ 無理にさしたら骨が折れ 亭主大事にしやさんせ このおもしろやア。
がある。
江戸端唄、歌沢節はこの歌詞からヒントを得て、明治期に作られたものと思われる。
江戸小唄は端唄から採ったものであるが、同じ語を反復しておもしろい趣を出した小唄で、傘の骨が折れるのと気骨が折れるのとをかけた言葉がおもしろい。
早間の二上がり物で、唄う人が洒落ていたら面白く聴けるおどけものの一つである。

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