花だより

あの花が

小唄解説~木村菊太郎著より~

清元お葉 詞・曲

あの花が 咲いたそうだが 羨まし
さっと雨もつそのときは
妾(わし)もあとから咲くわいな

「あの花」は普通 桜のことであるが、ここは初春に咲く水仙の雷にも例えられる年頃の娘を指したものであろう。
お葉の友達の一人が婚礼が定まって、艶やかな花嫁姿で嫁入りしたと言う話を聞いたお葉が、娘心に羨ましく、若い娘の情感を込めて、一気に作詞、作曲をしたものと考えられる。
この江戸小唄はのち端唄としても唄われている。

コメント

タイトルとURLをコピーしました